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"自分になおる"ためにできること。

自分を無くす〜とあるセラピストのものがたり14

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こんにちは
まるさんです。

笑顔で触れる
触れたところがふっとゆるむ

硬くて冷たくて気になるから
それをほぐしてやろうってする

こんちくしょ〜って思う
すると余計に硬くなる

そこにある線維のひとつひとつがはだけて
糸と糸の間に隙間が生まれるように触れれば
そこが解れていきます。

硬い筋肉をほぐそうとしないで
笑いながら心地よく触れてみようね。

そして大事なのは
自分の足元

人間の足には踵がある

踵の上に
体は乗っているから
踵がちゃんとあるかどうかを意識して。

それまで
体が不安定でグラグラしていた
さえみさんの体が安定していく。

姿勢を良くとか
重心を乗せてとか
力で押すなとか

ああして
こうして
という指導は体に染み付かない

原理原則を話して
それを再現すれば
それが事実であり
疑問を挟む余地はなくなる。

僕はそう考える。

ただそれはひとつの理解のはじまりでしかない

そのことを日々
積み重ねていくことで
できたができるへと変わっていきます。

練習はその日から意識する課題をみつける

僕はそんな風に思っています。

毎日の生活の中で
関心のなかったことに関心を持てるように
意識を広げたり、深めたり

日々起こる出来事に向けた意識を
いかに
自分に向けるようにするかを訓練するのです。

すべてのことは
自分を整えておけば
なぜか流れのように
進んでいくもの。

だから問題だって
思っても
問題に目を向けてばかりいないで
自分をみつめるようにする。

答えを探そうとせず
間違いのないこと
疑いようのないもの
それが真実だから
そこに意識を向けていく。

それだけで
不思議と姿勢は楽になる。

自分の力が抜け
相手を受け止める余裕が生まれてきます。

じゃあ、僕にマニプレーションをしてみて。

さえみさんはベッドサイドに立ち
僕の体に触れ始めました。

最初は
自分へ自分へ
そして
気になるところで
手が止まり
リラックスしながら
体を沈めていく

繰り返していく中で
彼女の中で不安が持ち上げはじめる。

わからない

自分が今、何を触れているのか?
正しくできているのか?
寝ている僕が気持ちいいのか?

頭の中を支配していく不安に混乱が生じる

僕はそれでも黙って
ただ寝ている

。。。。。

さえみさんはその静寂に
また不安を感じる

きっと
ああだ
こうだと
言われている方が
気分的には楽なんだろう。

そんなさえみさんを
僕はポンとこづく
フラッとして倒れそうになるさえみさん

「今、お前はこんなに不安定な状態で
俺を施術してるんだよ」

緊張と不安が
この僕の動きで崩れ

さえみさんは
涙が止まらなくなった

「じゃあ、今度はこの円から僕を外に出す練習だ」

ベッドから降りて
丸いラグの中に僕は立った。

人は自分と相手の関係性を
上に見たり
下に見たり
そうやっている以上は
調和した関係にはなれない。

その多くは
自分で勝手に決め付けて
そうしている。

誰かに影響される前に
自分がそのポジションを選んでいる。

それも無意識に。

だから自分を無くす

この仕事は自分を魅せようととすればするほど
いい施術から離れていく
自分は空気のような存在になる。

そこに見えないのに
たしかにあり
あたりまえだが
ありがたい

そういう存在でいること。

自己主張などはいらない。

淡々とそこにある

そういう自分でいれば
人は動いてくれる。

***************************つづく⭐︎

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